乳幼児に多い代表的な気管支炎には、急性気管支炎と細気管支炎があります。
【急性気管支炎】
微生物の感染により気管支粘膜に炎症が起こり、痰を伴う咳がみられる状態を一般的に気管支炎といいます。 喉の炎症から気管支まで進んだ状態で、最初は乾いたような咳が出ますが、放っておくとひどくなり湿ったような咳になります。
[症状]
鼻水や痰が出て、食欲も無くなってきます。続いて多呼吸や頻脈、激しい咳などを伴う呼吸困難が起こってきます。
[注意点]
急性気管支炎のうち、インフルエンザやマイコプラズマなどが原因の場合には有効な抗菌薬治療があります。長期に続く咳の場合は百日咳が疑われます。
[対策]
激しい咳と痰とが数週間続く場合には、気管支結核が重要な鑑別疾患になるので、専門医への受診が必要です。
[代表的な治療法]
鎮咳や去痰薬、消炎薬などが対症療法として使われます。
【細気管支炎】
気管支からさらに細かく枝分かれしている部分に炎症が起こる状態です。
2歳以下の乳児がかかり易く、特に6ヶ月未満の子が多い病気です。
[症状]
軽い鼻水や咳からはじまり、ゼイゼイと呼吸が苦しそうになります。顔色が悪くなり、酸素不足のために「チアノーゼ」が出現する事もあります。
[注意点]
乳児では、咳や呼吸困難が出現した後、最初の48~72時間で急速に呼吸困難が進行することがあります。
[対策]
呼吸困難や脱水がある場合には入院による治療が必要になります。
[代表的な治療法]
酸素吸入や点滴、抗生剤の投与などが必要になる事が多いです。
※こんな時は気管支炎に注意!
●熱が5日以上続き、咳が長く続く
●呼吸が苦しそうで早い
●顔色が悪く、ミルクや母乳が飲めないなど
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